スポーツチーム経営と会計【入門編】会計の本質とは?財務諸表からわかることは?

2020年1月24日

今回はスポーツチーム経営を理解するうえで必須である会計に触れる導入編として、「会計の本質とは?」「財務諸表からわかることは?」についてお話ししたいと思います。

スポーツチームの経営について興味が出てきた人や、好きなスポーツチームの経営を知りたいと思っている人に、スポーツビジネスに興味がある人にとって、おすすめの記事となっています。
この記事は財務諸表なんて一度も見たことがない!という人に向けて書いています

また、チームの勝敗だけでなく経営状況を理解すると、好きなチームの新たな一面が見えてきます。

会計の本質と財務諸表の役割

会計とは?と聞かれた時、皆さんは何を想像されるでしょうか?

なんとなく、会計と経営は結び付いていそうだとお思いだと思いますが、実際見てみても数字が並んでいてよくわからない感じがしますよね?数字の羅列で何がわかるの?と。
例えば、2018年度の鹿島アントラーズの財務諸表はこんな感じ。

やはり数字の羅列だな、という感じですよね。

一般に、

会計の本質は「経営の全体像を写像化する情報ツール」である。

といわれています。

下のようなイメージを持っていただくといいと思います。

真ん中にある会社の「経営」に、「貨幣」という光を当てると、「財務諸表」が浮かび上がってくるというイメージです。会計はそのツールなんですね。

私たちにとって、会社やスポーツチームの経営は形のないもので、ぼんやりしか全体像がつかめません。

そのわかりにくいものを、貨幣価値という共通のモノサシで一律に表したものが財務諸表です。 「財務諸表」 は、 貨幣価値という側面から経営の全体像を表し、私たちが見ることができるように可視化したものなのです。

つまり、先ほどの数字の羅列が、貨幣価値からみた鹿島アントラーズの経営の全体像を表しているということです。
数字の羅列は見える化された結果だったのですね。
この数字の羅列をどのように解読していくかは次回以降にお話しします。
その具体的な解読方法をお伝えする前に、何のためにその数字を解読するか?解読できるとどううれしいか?をお伝えします

財務諸表からわかること

では、財務諸表が読めれば何が嬉しいか?についてお話しします。

実は、財務諸表からは、下の3つがわかります。

  • 「儲けの構造」
  • 「戦略」
  • 時系列で並べると「戦略の動き」

儲けの構造がわかったり、戦略がわかったりすると、とてもうれしくないでしょうか?

サッカーチームも、プレイヤーを抱えた企業ですので、そのチームが経営上どのような戦略をとっているかがわかると、とても有意義です

サッカー観戦するときと同じです。
チームの選手や戦術を知らずにサッカーを観戦すると、ただただ22人のおじさんがボールを90分間追いかけているにすぎません。知らない人にとっては、かなり退屈ですね。
一方、選手や戦術を知っていれば、どうでしょうか。例えば、2018-19シーズンの横浜マリノスで言うと、右サイドのスペースを開けた状態で仲川選手が前を向いてボールを持つと、我々は興奮しますよね。
それは、横浜マリノスが、意図的にサイドのスペースを空けて、仲川選手が仕掛けやすい環境を作っているから、しかも観客がそれをわかっているから、興奮するのです。

スポーツチームの経営でも同じように、意図的にほかのチームの経営と違う戦略をとっていることがあります。その戦略が分かれば、ほかの人が気にかけないニュースであっても、わかっている人は興奮する、ということが起きるのです

あなたの好きなスポーツチームは、もしかすると明確な経営上の戦略はないかもしれませんし、もしかするとほかのチームがとっていないリスクをとって何かにチャレンジしているかもしれません。
その経営戦略を知っているというのは非常に意味のあることです。
そのチームが勝てない理由は、選手の努力が足りないからではなく、監督の采配が悪いわけでもなく、経営陣が頼りないからかもしれませんよね。

これまでのブログでも、いくつか財務諸表の分析をご紹介してきましたが、今後も続けていきたいと思います。

財務諸表はカンタンな読み方さえわかれば、だれにでもすぐ読めるようになります。
ぜひ一緒に、スポーツをいつもと違う角度から見ていきましょう!

まとめ

会計の本質と財務諸表の役割
・会計の本質は「経営の全体像を写像化する情報ツール」である
・ 財務諸表 は、 貨幣価値という側面から経営の全体像を表したもの

財務諸表からわかること
・儲けの構造
・戦略
・時系列で並べれば「戦略の動き」