MBA取得した起業家・有名人の書籍や自伝のおすすめは? 国内MBA卒業者がおすすめを紹介
こんにちは
今回はMBAホルダーの経営者の書籍を2つ紹介したいと思います。
アメリカでは上場企業の経営者・役員の3分の1がMBAを言われているほど、経営者にとってMBAは身近なものとなっています。
日本でも数多くの経営者の方がMBAを取得され、現在でも活躍されています。
私もMBAに入学する前に、何冊ものMBA取得経営者の書籍を読みMBA入学の気持ちを固めました。
今回はその中でも、特に印象に残っている書籍を2冊その理由とともにご紹介したいと思います。
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ナイキの創業者フィル・ナイトさんについての本
ナイキの創業者フィル・ナイトさんは、スタンフォード大学のMBAを卒業したのちナイキを創業しています。
書籍タイトルは「Shoe Dog(シュードッグ)」。
MBAを卒業した後から、2018年ごろまでのフィル・ナイトの生涯を自伝のような形でまとめられている本です。
ビジネス書対象2018を受賞しています。
とても読みやすく面白い本なので、スポーツとビジネスに興味のある方には是非お勧めしたい一冊です。
あのマイクロソフトの創業者ビルゲイツ氏も推薦しています。
この本について印象に残っている点を2つ挙げたいと思います。
ナイキのビジネスはビジネススクールのレポートから始まった
この本では、ナイキブランドができるまでのいきさつが序盤に書かれています。
そこで印象に残ったのは、原点はビジネススクールのレポートからだったということです。
「レポート作成には何週間もかけた。図書館に通いつめ、輸出入や企業に関するあらゆる本をむさぼり読んだ」と書かれていました。
MBA教育は机上の空論であるという意見も多く、また、卒業後は頭でっかちになり使えない人間になると私は聞かされていました。
一方で、この本には、レポートがナイキのビジネスの出発点だったと書かれています。
レポートの内容がすべて正しく、すぐにビジネスに展開できるものであったとは書かれていないため、レポート自体が直接ナイキの事業に結び付いた証拠にはなりませんが、レポートが一つのきっかけになりうるという証拠にはなります。
入学前は、ビジネススクールでの学びが大きな会社づくりの一つのきっかけになりうるのだということを知れただけでも、収穫でした。
私もビジネススクールでは、本をむさぼり読み、レポートに全神経を集中させ提出しました。
そのレポート作成の経験が、将来何かのきっかけの一つになればなと心の中で少しだけ期待しています。
MBAを卒業した後すぐに就職しなかった
フィルナイトさんは、スタンフォード大学のMBAを卒業した後に、すぐに就職はせず1年間世界中を旅されていたそうです。世界中を旅されていた期間は、ハワイで半年ほど遊び、日本、タイ、フィリピン、ヨーロッパなど様々な国を回られたそうです。
さらにその後、1年間会計士になるためにさらに学校に入り直し、米国公認会計士の資格を取得されています。
私は、決してフィルナイトさんの真似をしたかったわけではありませんが、国内MBAを卒業後すぐに就職するという選択は取りませんでした。世界を旅しているわけではありませんが、周りと同じ道を選ばず自分の人生を生きています。
フィルナイトさんでさえ、1年間世界を旅されて、さらにもう1年公認会計士の資格を取る時間を設けられたのですから、私もあと2年くらいは人生の準備に使ってもいいのではないかと考えています。
この貴重な期間を無駄にしないように、日々学びと挑戦を繰り返しています。少しでも自分の目指す経営者像に近づけるよう頑張っております。
とても読みやすく面白い本なので、スポーツとビジネスに興味のある方には是非お勧めしたい一冊です。
DeNAの創業者南場智子さんについての本
DeNAの創業者南場智子さんは、ハーバード大学のMBAを卒業しマッキンゼーのパートナーを経たのちにDeNAを南場さんが36歳の時に創業されています。
書籍タイトルは「不格好経営」。
この本は、南場さんのおいたちから、2013年ごろまでの様子をまとめられている本です。
この本について印象に残っている点を3つ挙げたいと思います。
ハーバードMBA時代の過ごし方が新鮮
MBAを目指している人にとっては、何とも言えない気持ちになってしまいますが、南場さんは書籍でMBA時代は全然勉強していないとおっしゃっています。
そもそも、南場さんの場合は新卒で入社したマッキンゼーでの暮らしが厳しすぎてボロボロになってしまったそう。新卒から二年後に、逃げるようにハーバードビジネススクールに入学したそうです。
書籍曰く「ボストンに着けばパラダイス。すぐに仕事のつらさを忘れては値を伸ばし、1年生から遊びほうけた。」そうです。
ケース予習もろくせず、友達が見せてくれたカンニングペーパーにいちゃもんをつけていたと振り返っていらっしゃいます。
さらに、MBAが一流のビジネスマンになるために必要かどうかについては、懐疑的だそう。
DeNAを大きな会社に成長させた後にひりかえっても、そこで得られる知識は常識的なものだし、人脈も本物の人脈と呼べるかどうかはわからないそうです。
私は、MBA入学前にこの書籍を拝読していたため、この情報に驚き入学を悩んだこともありました。
そもそも、私は国内大手企業にエンジニアとして就職していたため、南場さんのような優秀なコンサルタントではありませんでした。ですから、MBA在学中も「遊びほうける」ことなく、めちゃくちゃ勉強しました。ビジネスにおけるベース知識がなかった私にとっては、MBAでビジネスの常識的な知識を学ぶことができたのはよい経験だったかな~と思います。
まぁ本当の意味でMBAが意味のあった期間かどうかは20年後くらいにしかわからないと思っています。
MBAに対する意見は人それぞれですが、この南場さんの刺激的なMBAの過ごし方が描かれているため、この書籍は印象に残っています。
コンサルティングと会社経営は違う
この本で南場さんは繰り返し、マッキンゼーでのコンサルティング業務と会社を経営するということは全く違うことだと述べていらっしゃいます。
この本の1ページ目の帯に「それにしても、マッキンゼーのコンサルタントとして経営者にアドバイスをしていた自分が、これほどすったもんだの苦労をするとは…」と書かれています。
また、書籍のいたるところで、コンサルタントと実業家はこうも違うのか、ということが書かれています。
実はMBAの授業でも同じ趣旨の発言をゲスト講師の方がされていました。
その方は、外資系投資銀行、外資系コンサルティング会社、ベンチャー企業を経て、起業され社長をなさっている方でした。授業の中で、「企業経営に前職の経験が生きているか?」という質問があり、その方はこう答えていらっしゃいました。
「会社経営の観点から言えば、外資系投資銀行0%、外資系コンサルティング会社10%、ベンチャー企業90%、くらいの割合で、今の仕事に役に立っている。」
南場さんのお話と、このゲスト講師の方のお話は、私がMBA卒業後の進路を就職でなく自分でのビジネスの立ち上げにした理由の一つとなっています。
文章が等身大で読みやすい
これほどまで、素晴らしい経歴をお持ちなのにもかかわらず、「自分はこうもできないのか」という趣旨の記述が多く、著者が自分を大きく見せていないことにとても驚きました。
人間少しはかっこつけた文章を書きたくなってしまうものの、この本からは見栄は一切感じられず等身大の著者が浮かんできました。
まとめ
今回は「Shoe Dog」と「不格好経営」について、MBAについての議論も交えながらご紹介しました。
書籍のさわりしかご紹介していないので、ぜひ手に取って読んでみてください。
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