【MBAとキャリア】MBA入学後の後悔。受験前に考えずに失敗したこと MBAは魔法の杖か?

こんにちは
今日は、MBA受験と2年間のフルタイムMBA生活のを振り返り、受験前に考えず後悔したことや、検討した方がいいな、検討せず失敗したな、と感じていることを書きたいと思います。
私は、工学研究科を卒業し国内大手企業に就職したのち国内フルタイムMBAに2年間通ったのち、就職せずに現在は自営業者として活動しています。
そんな私が、過去を振り返り、もし受験前の私にアドバイスするならという視点で書きたいと思います。
MBA受験前の皆さんの参考になればなと思います。
そもそもMBAとは?について詳しく知りたい方はこちら
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【MBAとキャリア】MBA入学後の後悔。MBAは魔法の杖か。
結論から申し上げますと「MBAは魔法の杖だ」とちょっと期待して入学したことを後悔しています。
入学さえすれば、ある種箔がついて、何となくステップアップできるのかななんて期待していました。
「魔法の杖」ではないということは、MBAを卒業した多くの人にご納得いただけると思います。
仮に、MBAに目的もなく入ったとしても、MBA在学中に卒業後の進路について、とても悩むと思います。
実際、在学生の全員が希望する就職先や職業につけているわけではありません。就職先が決まらず、母国に帰る留学生もいましたし、4月になっても転職先を探している転職組もいました。
つまり、履歴書にMBAを書くことだけを目的に入学されるのなら、真っ先にMBAを受験されるのではなく一度自分の人生を振り返って設計されることをお勧めします。
私自身がMBAに入学した理由をお話すれば、「もともとMBAにあこがれていた」「自営業の家系だったので将来会社経営をすると思っていた」「ビジネスの基礎的な知識を身につけたかった」というのが、正直な気持ちでした。
(もちろんエントリーシートには、もっと具体的なことを書きました)
ですので、在学中は、新規事業やファミリービジネスの授業を熱心に受けていました。
結局、目的意識を持たずに入学すれば、在学中に人生について振り返ったり、今後について考えたりしなければならないので、人生についての問題を先送りしているだけとも取れます。
私は、新規事業を立ち上げようと思い入学しましたが、それでも人生についてはよく振り返り悩む時間もありました。入学前、MBAは魔法の杖で、入学さえすればどこか理想の地にいざなってくれるとわずかながらに思っているところがあったからです。
つまり、「MBAさえあれば、それだけで自分の人生が好転する、魔法の杖ではない」と断言できると思います。
少しだけ、MBAの入学がどこか素晴らしい場所への切符だと思っていましたが、やはりそうでないことを通学しながら認識しました。
それを少し期待していたことを後悔し、自分のキャリアを考えることを後回しにせず、受験前に真剣に考えておけばよかったと思いました。
MBAは経営者に必須なのか
私の意見は、「必須ではない」です。
世の中では、MBA不要、国内MBA意味ない等、様々なことが言われています。
アメリカでは上場企業のCEOの4割がMBA取得者だと聞きます。一方で、6割はMBAを持たずに経営をされています。
そのため、必ず必要かという文脈では、必ず必要ではないという答えが出ていると思っています。
では、なぜみんなMBA取得を目指すのでしょうか?
日本にもMBAを取られた経営者の方は多くいらっしゃいます。トヨタの豊田さん、サントリーの新浪さん、楽天の三木谷さん。そうそうたる面々です。
一方、ハーバードでMBAを取得されたDeNAの創業者南場さんは、MBAで学ぶ経営学はすべて常識的なものだったとおっしゃっています。経営者に必ずしも必要ではないとおっしゃっており、コンサルティングの現場の方が、学びが多いとおっしゃっていました。
あなたにとって必要か不要かを、私が申し上げることはできませんし、わかりません。
ただ、1つ私の体験から言えることは、エンジニアだった私にとっては、ほとんどのことが初めて学習する内容だったため、刺激が非常に多く、多くのことを学べたと思っています。
経営の基礎的なテーマを2年間で集中して網羅的に学ぶことで、明らかに社会や会社を見る視点が高くなったと自分では感じています。
そもそも、ほとんど初めて学ぶレベルで入るのがよいことかどうかという議論もまた別であると思いますが…
海外にすべきか国内にすべきか
「卒業後海外で働きたい場合は、海外MBAに行くべき」というのが、私の結論です。
卒業後すぐに海外で働くことを希望されている方は、国内MBAは全くお勧めできません。
確かに、交換留学などの制度を使って海外で学ぶ機会はあるものの、海外就職に結びつくかどうかは疑わしいです。
実際、私の先輩や同級生で、デュアルディグリーや交換留学に行っていた人も、全員が日本か日系企業で就職しています。
私は交換留学を経験しましたが、国内MBAの交換留学組も、アメリカで直接就職したいと考えている人はほとんどいませんでした。
実際の就職先も、外資系企業の日本支店、日系企業の海外支店、母国で就職することを選んだ留学生はいましたが…
一方、現地で出会った日本人の方は、現地で外資系企業に就職することを検討している人が2割くらいいらっしゃいました。(それでも2割くらいしかいらっしゃいませんでしたが)
外資系企業に海外で就職したい場合は、迷わず海外MBAです。
国内MBAでは、渋谷のGoogleに就職することはあっても、インデックス(ZARAの会社)のバルセロナ本社で就職する人はほとんどいないと思います。
まれなだけで、努力すれば可能性はあるとは思いますが、外資系企業に海外で就職したいと考えている人は国内MBAにはものすごく少ないと想像できます。
MBAに進学する目的はなにか
最初にも書きましたが、やはり目的は明確にすればするほど良いです。
そもそも選択科目は、自分の学びたい項目に従って選択するので、在学中も進学目的がないと学ぶことは多いです。
あいまいなままだと、結局MBA入学しても、転職活動時にまた悩んで人生を棚卸することになります。
盲目的に、MBA一筋はあまりお勧めできません。
私は新規事業や経営戦略に興味があったため、選択科目で多くの新規事業や経営コンサルティングの授業を履修しました。交換留学先も、ベンチャービジネスで有名なIE Business schoolを選び、新規事業についての授業を多く履修しました。
結局、入学時に持っていた興味関心は、2年間ずっと持ち続けることになるのです。
MBAに行く人生と行かない人生のどちらが正解か
私はMBAに行く人生も、行かない人生も、すべての人生が正解だと考えています。
どちらかを選択しなければならないため、どちらかの人生は経験することができません。
結果的にどちらの人生が良かったかは、振り返ることができないのです。
だから、どちらの人生も正解だと考えています。
一方で、私が避けたいと思っていることは、「思考停止して、行動しない」「おかれた環境の愚痴ばかり言って、行動しない」ことです。
現代において、行動できることはとてもたくさんあります。
経営の勉強一つとっても、グロービスがオンライン動画でMBA講座を提供していますし、早稲田では平日夜間と土日のMBAプログラムもあります。
また、ビジネス書もたくさん出版されています。基礎的なことであればグロービスがまとめてくれています。
星野リゾートの星野社長が、MBAで学んだことはほとんど本に書いてあった、とおっしゃっていました。
私も大方その意見に賛成です。
授業の内容が100だとすると、80くらいまでは自分で勉強することでも身に着けられると思います。後の20は、教授の専門分野だったりを教えてもらえるのですが、そもそもその20をどれだけの人が理解できているかは不明です。私もその20の部分はほとんどキャッチアップできていないのではないかと思います。
つまり、ほとんどのことは自分で学習することができるのです。
このブログを読んでくださっているということは、少しMBAに興味がある方だと思うのですが、MBAが必要か不要かを考えるより、書籍を購入したり、資料を取り寄せたり「行動」することをお勧めしたいと思います。
仕事観と人生観
よく「仕事は何のためにあるか?」「あなたはなぜ働くか」という仕事観と、「人生の意味とは何か」「人生に生きがいや価値を与えるものはなにか」という人生観が一致していれば、一致しているほど良い人生を送れるといわれます。
仕事観と人生観を一致させるとき、その手段としてMBAに入学することが最短距離である場合は、MBA入学をぜひおすすめしたいと思います。
最短距離かどうかわからない場合であっても、資料を取り寄せたり、書籍を読んだりすると同時に、MBAの学校を見学に行くなど、仕事観と人生観の一致にMBAがどれほど貢献するかを確認してほしいと思います。
そうすれば、あなたもより素晴らしい人生を送ることができると思います。
まとめ
今回は、MBA受験前に考えてほしいことというテーマでお話ししました。
考えなければならないことは多いですが、人生は一度きりです。
MBAに行くにしろ行かないにしろ、みなさんの人生がより豊かになることを願っています。
MBAを受験しようか迷っている方の中には
予備校に通うかどうか検討している方も多いのではないでしょうか?
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